技術の日産の片鱗
宇都宮店
うぐいすの声と、桜も散り始めようかとする暖かい春の日和、遠くからバッチリ同調のとれたソレックスのサウンドが聞こえてきた。
1967年式 ダットサン フェアレディ (SR311)
いつもお世話になっているお客様のお車で、本日はタイヤ交換とアライメントでご来店いただきました。
日本のモータースポーツを語る上で、絶対に外せないのがこのクルマ。
優れた運動性能を持ち、設計最高速度は200キロオーバー。
この数値は国産市販車初の車両であり、このパフォーマンスを発揮したのにはある背景があった。
日本最大の自動車レース、日本グランプリである。
戦後まもなくして高度経済成長の真っ只中、自動車業界も目覚ましい発展を遂げ、レースで勝てるクルマ=高い技術を持った優秀なメーカーとされ、レースの成績が直接車両販売に影響していたということもあり、各自動車メーカーはその開発費にいとめをつけなかったという。
車体下に潜ってみれば、やはり設計の歴史を感じさせる作りを感じるが、それでも考え尽くされ、実に合理的な創りをしている。
アライメントを調整しながら、当時の熱意や考えを思うと、心の奥からこみ上げてくるものを感じました。
作られたものは情熱が注がれたとき、それは商品から“作品”へと変わるといいます。
それは半世紀以上たった今でも、色あせていませんでした。
タイヤがーデン宇都宮 青木